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星空散歩web updated 2016-10-08

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5 浄土平

s-CRW_5945a.jpg夏に昇る冬の星座と朝焼け

全国の天文ファンが集まって自作の望遠鏡を披露したり星空談義をしようと、福島県の天体写真家・藤井旭さん等が呼びかけ人となり開催されたのが「星空への招待」です。場所は福島県の浄土平。吾妻小富士で有名なとても星のきれいな場所です。

天文ガイドにはその楽しそうな様子が掲載されていましたので中学生のときからいつか行って見たいと思っていましが、大学の天文愛好会に入るとその機会が訪れ、仲間と一緒に行くことが出来ました。メイン会場には各メーカーさんのコーナーや地元の同好会によるおでんのコーナーなどがあり、あとは各人が持ち込んだ自作やメーカー品の望遠鏡が所狭しと並んでいます。昼間は星型のパンのパンくい競争や、いろいろもらえる抽選などのイベントがあります。

夜はもちろん天の川がばっちり見える星空の下でそれぞれ写真を撮ったり、持ち寄った望遠鏡を見せてもらったりといった感じで2泊3日が過ぎていくのです。とても楽しいこのイベントは私の夏の定例行事となり、それから数年福島に通うこととなったのですが、何回も通っていくと毎回出会う人も出てきて、星もいいけどそんな星仲間に出会うことも楽しみのひとつになってきました。

いつも僕等が陣取るのはメイン会場から離れた広場の隅っこで、毎回同じ場所に決めていました。埼玉の天文仲間や大学の天文愛好会のメンバーなど知り合いがこのへんに集まるので、待ち合わせなどはしなくても行けば必ず誰かがいるのでとても安心感がありました。

ここでのスケジュールですが、夜は日が暮れてから、昇るまで一晩中写真を撮りまくります。大体お盆の時期なのでさそり・いて・はくちょうなど写真写りの良い天の川沿いの星座を中心に撮っているので僕の写真のコレクションはそれらの写真のオンパレード。毎年同じ写真ばかりで芸がない。日が昇ってきてから車の中で寝るのですが、8,9時ごろになると暑さで寝ていられなくなりのこのこ起きだして食事の支度をして、その後会場に遊びに行ったり、吾妻小富士に登ったりと、のんびりすごします。

夕方には定番の温泉・玉子湯(たまごゆ)に出かけてあたたまり、暗くなったらまた星を見るといった具合ですごします。星空への招待の日程は2泊3日なのですが、すぐに帰るのはもったいないのでだいたいは後2,3日ここにいて過ごしました。

不思議だったのは普段だと1日8時間(今は6時間)寝ないとだめな私がここにいると1日3,4時間程度の睡眠で数日過ごせてしまうことです。後で何かのテレビに山や海ではマイナスイオンが満ちていて短い睡眠でも熟睡できるとありましたが、これが原因でしょうか?しばらくしてこのイベントは中止されましたがその後も夏は浄土平が合言葉で何年も通っていました。

s-CRW_5890a.jpg吾妻小富士からの夜景と星空