Hale-Bopp1 of 星空散歩web

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星空散歩web updated 2016-10-08

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ヘールボップ彗星

初対面

1997年1月12日この日はヘールボップ彗星を見に行くというよりも茨城の美和村がこの彗星の観測に適しているかどうか下見に行ったというのが本当の目的でした。現地に着いてから星見にきていた人に「計算上今日ここからぎりぎり見えるはず」と聞いて初めて見えることがわかったのでした。

ここの空ははじめのうちは「思ったより明るいなー」というのが実感でしたが、夜半すぎからは冬の天の川も見えはじめ、まずまずの状態になりまた。標高は低いのですが海が近く星は予想以上にきれいでした。朝5時半頃、そろそろ薄明が始まったころに「彗星が見えたぞー」と声が聞こえたため小山市からフジノンの150×25の双眼鏡を持参され観測していた方に見せていただくと、かなり明るい核と2度くらいの尾を持ったヘールボップ彗星が見えたのでした。

これはたいへんだと、さっそく写真撮影にはいりましたが、薄明が迫っていたため4枚しか写せませんでした。彗星は肉眼でも見えましたが存在のみで、8×30の双眼鏡では尾もはっきりし、本物の彗星と言う感じでした。メインの観測はビクセンの125×30の双眼鏡で見ていましたが、空がかなり白んで星が消えていっても彗星はしばらく見えていたのが印象的でした。

光度は2等級にはなっていたと思われますが、近日点(太陽に一番近ずく日)の4月1日までまだ2カ月半以上あるにもかかわらずこの明るさというのは、驚きでした。百武彗星は空の暗いところでは大彗星でしたが都心では星にしか見えませんでした。しかしヘールボップ彗星は空の明るいところでも見えるだろうとこの時点で予想がつきました。
s-FH020008ss.jpg1997年1月12日 ヘールボップ彗星
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s-FH020012ss.jpg1997年2月9日 ヘールボップ彗星

大彗星の片鱗

1997年2月9日1月に続いて茨城県の美和村まで行って来ました。天気予報では関東は曇りと言うことでしたがインターネットで調べたところ美和村の近くの大子の天気は8.9日とも晴れになっていたので出かけました。

さて、私にとっては20日ぶりのヘールボップ彗星だったのですが、4時過ぎに現れたその姿はかなりの成長ぶりで肉眼でも尾がかすかにわかり、7×50の双眼鏡では尾もはっきりして彗星らしい姿です。光度は1等台の後半(東京でも見える明るさです。)といったところで尾の長さは4度ぐらいに見えました。美和村に来ていた方にフジノンの25×150とビクセンの25×125の大型双眼鏡(よく観光地にあるような大きいのです。)でヘールボップを見せていただきましたが、ど迫力で百武彗星の写真のように見え、ジェットの吹き出しや、視野いっぱいの尾を堪能しました。

それに比べ200MMの反射や125MM屈折の天体望遠鏡でも見せていただきましたがあまりパットせず、彗星を見るには双眼鏡に限ると実感。また、ニコンの7×50SP と10×70SPでも見せてもらったのですがこれが同じ7×50かと思えるほどうちのM社の7×50よりはるかによく見え、値段が高いほどのことはあるのですね。

東京など空の明るいところでも彗星の存在のみは確認できるようになりましたが、「写真のように見る」ためには暗い空とそれなりの双眼鏡などが必要のようです。

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